第９６話 プロジェクトＦ ～挑戦者たち～

空を飛びたい―。








この願いは神話にも記されるほどであり

古代から、全ての人類の夢であったと言えよう。



空を飛ぶという儚い夢のためなら、

命をかけるという者も少なくはなかった。







人類は地上から大空を優雅に舞う鳥たちを見ては、

「何故人間には翼がないのか」　と疑問を抱いて生きてきた。



しかし、文明が進むにつれて、人類は機械の翼を得ることになる。

１９０３年には世にも有名なライト兄弟が、人類初の有人動力飛行を行った。





















人類が自由に大空を飛べるようになった瞬間である。



















それからというもの、沢山の技術と知恵を重ね、

さまざまな方法で人類は大空へと飛び立つようになる。



気球、パラグライダー、飛行機、ジェット機・・・

現代では、さらに文明が進み

人間が大空へ飛び立つことがありふれたことになった。


























（中国鳥人間コンテスト）

・・・しかし







それでは納得できないひとつのチームがあった







「こんなんじゃねぇんだよ・・・！

俺たちは機械に飛ばされているだけだ・・・！」












そう、彼らが目指すものは鳥






永遠の人類の儚い夢のために立ち上がった者たちがいた・・・！






（　挿入歌　：　中島み○き　「地○の星」　）










































チームの分裂―

































度重なる失敗―
苛立ち―


































そして―
裏切り―







この物語は夢を追い続け、挑戦を止めなかった者たちの

熱き友情と闘いの物語である―

























































まるまつ「うぐぅっ！？」


バタッ






















































めび「ちっくしょ～　日頃の恨みもこめて思いっきり殴ってるんだけどな～」

















ここはファンブルグ中庭―　　そこに彼らはいた―























※ツインリボンは借り物です




めび「くっ・・・　理論に基づいてはいるんだが・・・！

やはり人間が空を飛ぶというのはムリなのか！？

飛び芸は完成しないのか！？」






モンモランシーさん「めび・・・イライラする気持ちはわかるが落ち着け・・・！

これで通算２１３９回目の実験だからな・・・」








まるまつ「ゲフッ・・・　みぞおち・・・入ってたから・・・」








ミネアさん「働きすぎよ・・・

体のことも考えて、少し休んだ方がいいわ・・・」






めび「モンさん・・・ミネアさん・・・

でも・・・これは夢なんだ・・・

俺の親父のためにも、諦めるわけにはいかないんだ！やらせてくれ！」







まるまつ「あき・・・らめろ・・・よ・・・」








モンさん「お前の親父さんの夢だったからな・・・

天国の親父さんも、今頃きっと応援してくれているさ・・・！」







ミネアさん「でも・・・お父様の二の舞になるわけにはいかないじゃない・・・

やっぱり休んだ方がいいわよ・・・」







めび「そ、そうか・・・　ありがとう・・・

分かったよ・・・　今日はこの辺にしとくよ・・・」








まるまつ「ミネアさん・・・ナイ・・・ス・・・」













どうすれば戦闘中飛べるのか―

コンチェの世界ではキャラクターを倒すのに必要なＨＰ以上の大きなダメージを与えると飛べることが現在確認されているが、高レベルになってくるとなかなか飛ぶ機会がない。

戦闘中確実に飛ぶ方法とは・・・？
















彼らはその研究を続けるために、日々努力を重ねていた―


１０年前、研究員のめびの父親は同じ研究を続けており、
父親が大ダメージで飛んで、偶然一瞬の飛行を喜んだのもつかの間、
地面に鼻から着地しこの世を去った―

その事故は、小さかっためびも目撃していた―



『親父の夢を諦めるわけにはいかない・・・！』



この想いが、めびの「飛び」への想いをより強くしていた・・・






モンモランシーさん「チームを・・・

同志を集めるしかないな・・・！」






リーダーのモンモランシーは、結果と共にチームの団結力が日に日に薄くなっていることを心配していた・・・

少人数でここまでやってきたものの、さすがに限界を感じていた―



モンモランシーのチームメンバー集めが始まった・・・！！

























プロジェクトエフ・・・

エフ・・・

エフ・・・

エフ・・・

（エコー）

















翌日夜、めびが到着すると、そこには新しいメンバーが揃っていた・・・！






めび「こ・・・これは・・・！？」







そこでは既に、
綿密な打ち合わせをしているメンバーたちの姿があった・・・

























「やっぱりＨＰはギリギリまで削ってから飛ばした方がいいみたいだな？」


「魔法でもガードすると飛ばないかもしれないぞ！」


「どうやらメテオが飛び率高いな・・・」


































「ドレスは風の抵抗を受ける！飛び芸には不向きだ！」


「軽量化を図るんだ！脱げるだけ脱げ！放送できる範囲で！」


「シャツとしまパンツでもまだダメだ！コレ着ろ！」


































「準備完了だ！」


「いくぞ！今度こそ！」





チームが一つになった瞬間だった―

リーダーのモンモランシーはその瞬間を実感した―









失敗に失敗を重ね―






























































ついに・・・！

































































めび「飛んだぞー！！」









モンモランシーさん「俺たちは・・・間違っていなかったんだ！！」








度重なる約４０００回にも及ぶ実験で、彼らはついに結論を導き出した―！






飛び芸研究会が出した「飛び芸」の仮説ーーーーーーーーー


①残りＨＰを約１０程度まで削る

②とどめがメテオストライクだと飛びやすい

③行動中に魔法を当てる

④水着で軽量化を計る



（④に関しては職場内でのイジメの為との説が濃厚）

































めび「ようやく・・・！ようやく飛び芸の基本がわかったぞ！

ここまで長かった・・・！」






モンモランシーさん「これで・・・

WIKIにも　『戦闘中の飛び方』　のページが作られて、

世の中の人々が楽しく飛べるに違いない！」







めび「人が・・・翼を持った歴史的瞬間だ！」












彼らの努力が報われた瞬間だった―





だが一つだけめびは気づいた事があった・・・






めび「あれ？ちょっと待てよ・・・？」






























































































































めび「何か・・・　まるまつ飛んでない？」









まるまつ「・・・ん？　あぁ・・・

幽霊だから本気出せば

普通に飛べるけど？」
























めび「・・・」








モンモランシーさん「・・・」









































翌日―

チームは解散した―








































※戦闘中飛ぶ条件について

２時間本気で研究したという記事でした

無駄設定でお送りしましたが相変わらず記事中の内容は９割フィクションです