第５７話 バリケード

悩んでいた



まるまつは悩んでいたのだ










『俺はこのままでいいのだろうか』











今こそこんな生活に


いや人生に


終止符を打つべきではないのだろうか　と









まるまつは　もはや心のどこかで決断していたのだ・・・





















そう・・・















実は俺　採掘師向いてないんじゃない？

と・・・



（そこかよ）






















▲２日掘り続けて諦めた図

まるまつ「あぁ～もういいや　採掘師向いてないわ俺・・・

全然掘れねぇし・・・　何だよこれ・・・」































まるまつ「すみません・・・　辞表を提出しに来ました・・・」


ピオニーレ「君　何か仕事したっけ？」


まるまつ「いや採掘してみたんですけどね・・・　自分向かないなと思いまして・・・」


ピオニーレ「最近の若いモンはこれだからいけねぇよな・・・　ホント職業を何だと思っ


まるまつ「あーあーあー　そういうの聞きたくない
『最近の若いモン』　とかそういうの聞きたくない　聞こえない」
































































まるまつ「よーし！ここからが俺のスタートなんだ！

もっと俺らしい仕事見つけてやるぞ！」






































まるまつ「とは言って飛び出してきたものの、俺らしさって何だろうな・・・

俺らしい職業か・・・　本気で考えると全然わからないな・・・

このまま無職でいるとまためびに馬鹿にされるだろうしな～

ニートだの何だの言われそうだよな～

明日は就職活動だな・・・」








































































まるまつ「というわけで今日は就職相談会に向かいます！

いつになく俺もマジですよ！

さすがにドレスじゃ怒られそうなので、衣装は控えめにしてみました！」













































フボック「うむ！次の方！」


ポー「次の方どうぞ～♪」


「は～い！」










































































































フボック（！！！）



































フボック「し・・・　職業をお探しなのですか・・・？」










































まるまつ「あの～　俺に似合う職業って・・・　何だと思いますか・・・？

本気で職探さなきゃないんです・・・　やりがいのある仕事見つけたいんです！」




























フボック「えぇ～・・・」





























まるまつ「ねぇアドバイスしてくれるって聞いて来たんだよココ！
教えてよおじさん！　職業おじさん！　アドバイス！　ほらアドバイスしてよ！」


フボック「いやアドバイス・・・というか・・・」


まるまつ「もうパッと見でいいよ！パッと見、俺に何が向いてそうなんだよ！
職業おじさん！　職おじ！　職じ！」


フボック「いやパッと見でいいのかよ・・・　え～・・・と・・・」


まるまつ「なになに！？」











































フボック「か・・・看護婦・・・　とか？　どう・・・　です・・・か・・・」


































































































まるまつ「は・・・？」









































フボック「あーですよね！ですよね！
もちろん看護婦なんて冗談で
































まるまつ「ありがとう職おじさん！
俺・・・次こそ頑張ってみせるよ！」





































































































ポー「何で看護婦？」




















職おじさん「バリ似合ってたやん　ナースメイドセット」



















ポー「確認ですが　看護師じゃなく看護婦ですよね？」





















職おじさん「バリ似合ってたやん　ナースメイドセット」



















ポー「いやあの人　男　でしたよね？」




















職おじさん「バリ似合ってたやん　ナースメイドセット」



















ポー「聞いてますか？もしかしてビックリして放心状態なのかな？」























職おじさん「バリ似合ってたやん　ナースメイドセット」























ポー「バリって何ですか・・・　バリって・・・」


















職おじさん「バリケード」





























こうして俺の新しい生活は始まった















俺はあの時とは違う


ただ何となく職業に就いているわけではない


今は職業を全うしている






















・・・こんな真面目に働いている俺を、めびが見たら何というだろうか


今の俺なら　少しは見返してやれるのだろうか・・・


俺は変わったんだ　ここからがスタートなんだ


この職は大事にしていきたいと思う・・・





























































まるまつ「次の患者さんどうぞ～」
























































































めび「うわ　きもっ」